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医学部化学の勉強方法

化学は大きく分けて3つの分野がある

大学受験の化学は理論化学・無機化学・有機化学という3つの分野で構成されています。

理論化学の問題は基本的に計算問題であり、化学現象をしっかりと理解しなければ問題を解けません。理論化学の問題で必要な勉強は、理解9:暗記1と言われています。

無機化学の問題は基本的に知識問題なので、必要な用語を覚えていないと問題を解けません。イオンや沈殿物の色、生成物の化学反応式などを全て暗記する必要があり、求められる勉強は理解1:暗記9と言われています。

有機化学はパズルとも言われており、基本的な有機化合物の名前、性質を覚え、大学受験で問われる反応の仕組みなどを理解する必要があります。求められる勉強は理解5:暗記5と言われています。

化学の最大の特徴は勉強する分野によっては、数学・物理のように理解して問題を解くことが求められ、一方で英語・生物のような暗記学習を必要とする分野があることです。

実は簡単な大学受験の化学

化学の難しさは範囲の広さです。そのため、化学の勉強が終わりきらずに受験本番を迎えるひと人も多いです。しかし、実は大学受験の化学という科目自体はそこまで難しくはないのです。問題を解くために必要な化学現象の理解は、数学や物理に比べればはるかに簡単であり、暗記しなければいけない量も英語や生物に比べてはるかに少ないからです。つまり、受験化学は広く浅いのです。当然ですが、分野が広いのに内容まで難しくしてしまっては、受験生が誰も解けなくなってしまい、大学の選別試験として機能しなくなります。大学側からすれば、問題を難しくしなくても理論・無機・有機から手広く出題すれば受験生内で十分優劣がうまれるので、基本的な問題を出題する大学が多いです。

視点を変えると、理解と暗記さえしてしまえばこれほど楽な科目もないでしょう。ちゃんと化学を勉強した受験生にとっては、物理や数学ほど理数系のセンスが求められるわけでもなく、英語や生物ほどの暗記量ではないにも関わらず、手が回っていない受験生が多いことで差をつけやすいというおいしい科目となっています。

医学部化学の勉強方法

ここからは、化学の勉強方法を説明します。

理論化学

理論化学で最も大切なことは現象の理解です。現象がどのように起こっているのか、なぜこのように立式をするのかを考えながら問題に取り組むことが大切です。

例として、電池の分野を例に出して勉強法を説明いたします。電池という装置はそもそもどのようにして成立しているのか?をまずは考えます。大学受験での電池は、金属と金属を繋げて、電解質水溶液の中に浸すことで電流を発生させます。ここで金属にはイオン化傾向(金属が陽イオンになろうとする傾向のこと)と呼ばれる性質があり、それが強ければ強いほど金属はイオンになりやすいということをまずは理解しましょう。次にイオンになれば電子が生じると覚え、その発生した電子の流れが電流と呼ばれるものであり、電流を流しているこの装置が電池であるのだと話を繋げていきます。結局は金属と金属を繋げたらよりイオンになりやすい方がイオンになって、そのとき電子も発生するから、その電子の流れたものが電流であって、これを作り出している装置が電池であるというだけの話です。あらゆる電池の問題は、この現象がもととなっているので、この基本が曖昧だと全ての問題でおぼつかなくなりますが、受験生の多くはこの基本概念すら自分で説明できません。電池を苦手する受験生の多くはこのような初歩的な現象の流れが曖昧になっているのです。上記のように発生する現象を理解し、話を繋げていけば、理論科学の問題はすべて応用がきくようになります。

まずは現象の基本概念を参考書を読んである程度理解し、そして問題を解きましょう。問題を解いていく中で気づくこともあるので、必ずしても全てを理解してから問題を解く必要はありません。最終的に化学現象の理屈の説明とその分野での典型問題がスラスラ解けるようになっていれば問題ありません。

無機化学

無機は基本的にとにかく暗記です。ただし、丸暗記だけしようとすると効率が悪すぎるので、体系的に理屈を考えながら暗記することをおすすめします。

例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素と呼ばれる重要な気体の勉強をするときには、それぞれの性質をただ暗記しようとするとかなり面倒です。実はこれら4つの気体はハロゲンと呼ばれる17族の気体であり、ハロゲンの共通点を考えれば、暗記の量を減らすことができます。例えば、17族は7個の価電子を持つことから、全て1価の陰イオンになりやすいことは容易に想像できると思います。また、ハロゲンには全て有色・有毒であり、酸化力が強いという特徴がありますが、このことも一つ一つの気体で覚えていたら大変ですが、4つとも一気に覚えてしまえばすぐに覚えられますよね。このように、体系的に覚えれば暗記量をある程度減らせますし、理屈を理解して暗記したことは丸暗記よりも遥かに記憶に定着しやすいです。

理屈を考えることも大切ですが、やはり暗記科目はとにかく覚えるしかないのも事実です。流れを考えながら、ひたすら暗記と演習を繰り返しましょう!

有機化学

有機化学は各有機化合物の性質の暗記・理解をし、その知識をもとに生じる反応現象を考察する必要があります。

例えば、ヒドロキシ基(OH)はナトリウムと反応して水素を発生させます。理由はさておき、まずはこのことを知識として暗記しましょう。大学受験での出題パターンは二つあります。一つ目は「ヒドロキシ基のある有機化合物にナトリウムを反応させたときに生じる気体は何か」というようなそのままの知識問題です。二つ目は「ある有機化合物Aをナトリウムと反応させると水素が発生した」というような形で出題され、上記の知識から有機化合物Aはヒドロキシ基を持つことを考察して、有機化合物Aの構造式を考えていく問題です。2つ目で紹介したような問題がいわゆる有機はパズルといわれる理由です。

有機の問題は大きく分けると、暗記・理解した知識をそのまま答える問題か、その知識をもとに考察する問題のどちらかしかありません。最初は日常生活で聞き覚えのない用語が多くて大変だと思いますが、パターンに慣れれば点数を取りやすい分野です。

医学部化学は日本で一番難しい!?

上記までの話は、あくまで普通の理系大学の話です。医学部化学のレベルは日本で一番難しいと言っても過言ではありません。実は、偏差値帯の近い早稲田や慶応の理工と比較しても、私立医学部の化学の問題は遥かに難しいのです。

早慶の化学は意外と標準的な問題が多く、しっかりと勉強すれば解けるように作られています。一方で医学部化学の癖の強さは異常です。確かに単科医科大学の問題は全科目で癖が強い傾向にありますが、特に狂っているのが化学です。癖が強いなら過去問で対応すれば・・・と考える方もいると思いますが、そもそも過去問を解けば対策ができるようなレベルであれば、癖が強いなどと表現しません。医学部の問題には大学の化学の内容を混ぜたり、化学というよりもほぼ読解問題であり国語の問題に近いようなものもあり、対策のしようがないのです。

結局のところ医学部の化学を攻略するためには、大学レベルの化学の知識が必要なのでしょうか。答えはノーです。大学レベルの内容の問題は受験生全員ができていないし、高度な読解力が必要な難問もほとんど誰も解けていません。結局のところ、医学部の化学で最も大切なことは完成度の高さです。医学部の問題は癖が強いものが多いですが、実はしっかりと勉強をしていれば確実にとけるものもあります。医学部化学のカギとなるのは、捨て問の影にある、しっかりと考えれば解ける問題をどれだけ拾うかにあるのです。私立大学の化学の問題を解いていると、段々と気が狂ってしまいがちですが、自分が理解した内容や覚えた知識をしっかりと固めていれば、ある程度は対応可能です。とにかくそれぞれの化学現象を理解できているか、重要事項の暗記の抜けがないかを常に念頭に置いて勉強ししましょう。結局のところ、難問を解く力よりも、基本の内容を高い完成度で学習できていることのほうが大切であることだけは忘れないでください。

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