医学部受験が最難関と言われる理由

医学部受験は最難関であり、なかなか合格できないと言われます。ここでは、医学部受験がなぜ難しいと言われるのか、その理由は大きく分けて3つあります。以下では、医学部受験特有の話も交えながらその理由を解説していきます。

国内トップクラスの受験生が集まる

医学部受験合格者のほとんどは、日本の中でもトップクラスの進学校出身で構成されています。それは私立や国立のトップだけなのでは?と思う方も多いと思いますが、私大の下位~中堅、地方国立でも有名進学校出身者が多数派を占めています。

進学校に通っている人間はどのように学力を培ってきたのかを考えれば、医学部が難関となっている理由がよくわかります。大抵は幼少期から高いレベルの教育を受け、加えて地頭もよく、結果として有名な中学校や高校に進学します。そして中高は、高いレベルの学力をもつ同級生の刺激を受けながら受験に臨むというまさにエリートコースを歩んできた人たちです。ここで重要なことは、高い教育を受ければ必ずしも中学受験や高校受験で成功できるわけではなく、「教育+地頭の良さ」の両方で結果を出して進学校にいっている人がほとんどということです。結論として、医学部合格者の多くは元々頭もいい上に幼少期からハイレベルな教育を受け、中高の一番多感な時期に優秀な同級生に刺激をもらいながら勉強をしているわけです。加えて、このレベルの優秀な受験生たちですら現役では合格できない人の方が多く、浪人することでさらに学力を向上させてきます。

医学部受験はここまでして受験のために学力を向上させてきた人たちが、国内から集って競い合うものだということは理解するべきでしょう。

きれいごとを抜きにすれば、医学部合格者の多くは「頭の遺伝子ガチャ」+「環境ガチャ」+「浪人による学習期間の追加」という3つの親ガチャを成功させた上で、本人も大抵の方が想定されるより遥かに多くの勉強時間を幼少期の頃からこなしています。医学部受験を目指す方の中には、そもそも医学部に合格する人間のレベルを知らないで、逆を言えば知らないからこそ簡単に医学部を目指すと言ってしまえる夢見る無知が多いです。

改めて医学部を目指すということがどういうことなのか考えて欲しいところです。

科目が多

医学部受験の難しさに科目が多いことが挙げられます。私立大学で3教科4科目、国立大学で5教科8科目の勉強が必要です。私立理系大学では理科1科目の3教科3科目で受験ができるのに対して、医学部では理科2科目必要となります。さらに、2次試験では私立国立ともに面接と小論文が課されているので、これらの対策をする必要もあります。

科目が多ければそれだけ必要な勉強時間が多くなるため、医学部受験生は他学部の受験生に比べて圧倒的に浪人生が多いです。現役生は多くの勉強時間を確保してきた浪人生に合格の席を奪われ、結果として浪人し、今度は自分たちが現役生の席を奪うという循環が続いています。昔から「医学部は2浪当たり前」と呼ばれているのは、このサイクルがずっと続いているからです。

膨れ上がる医学部志望者に対して募集人数が少ない

医学部受験者は年々アホみたいに増えているのが現状です。受験生が増えているのに対して、それぞれの医学部の定員の数は毎年ほとんど同じです。医学部の定員は医師会の力もあるため、大きく増やすことができないのです。医学部志望者の数に対して定員が圧倒的に少ないことは、医学部受験が難関になっていることの大きな一因となっています。

まとめ

最後にここまでの内容を簡単にまとめます。

・志願者の多くは要領も良く、幼少期から高い教育を受けてきた親ガチャ成功者たち
・科目数が多く、対策に時間がかかるのでライバルに勉強時間を確保できる浪人生が多い。塾や浪人などの対策にお金をかけられる家でないと合格は厳しい
・定員の数に対して志望者が圧倒的に多く、必然的に狭き門となる

医学部合格者の多くが親ガチャ成功者というのは紛うことなき事実かもしれませんが、その環境の中で他者よりも努力してきた人が合格しているのもまた事実です。

例えば、親が医者でも学力が足りずに2浪して、結果薬学部に進んだというのは医学部不合格者によく聞く話です。医学部に合格した私の知り合いの中には、浪人の時に1日13時間勉強しても1浪では受からず、2浪目で合格した人もいます。医学部進学を考えている方は、合格している人間の特性をよく考えた上で、選択してください。

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